特例子会社の社長奮闘記(1)〜(7)の振り返り
はじめに
特例子会社の社長奮闘記シリーズ。第8回の前に、第1〜7回までを振り返りたいと思います! 過去、外部の講演やメディアのインタビューでお話した内容は「合理的配慮」に関することが多いです。その理由は、限られた時間でより実践的で真似しやすいノウハウを伝えたいという意図があります。
一方、どうしてその配慮に至ったのかという背景を理解することは、その「合理的配慮」が各企業ごとに最適化されるために必要と考えています。第1〜7回の記事は、まさにその「背景」をまとめた内容になります。このシリーズを初めてみるという方は以下の記事を先にご覧いただくことをオススメします!

過去記事の一覧はこちらから。

第1回:経営目標の設定
何ごとに取り組むにも「ゴール設定」は重要です。私の場合、特例子会社の代表に就くにあたり、2つの「定量目標」と1つ「定性目標」を掲げました。
- 法定雇用率を遵守する(定量)
- 事業部門からの受注比率を50%まで引き上げる(定量)
- 企業ビジョン(定性)
これから取り組むあらゆる施策は、このゴールに向けた「手段」に他なりません。

第2回:障害者雇用の知識や先行事例を把握
「ゴール」を決めた次は「基礎固め」です。教科書的な知識だけで障害者雇用はうまくいきませんが、教科書的な基礎知識がなければ、実践で応用の幅が広がりません。突然の変化にも適応できません。「書籍・研修」や「先人の教え」から謙虚に学びましょう。
派手で美しいプレーを見せようと思ったら、地味な練習を死ぬほどしないと。基本があれば1を100にだってできるんだから。基本がない選手はいつか消えていく (中田英寿)
基本がどれほど大事かわからんのか!ダンクができようが何だろうが、基本を知らん奴は試合になったら何もできやしねーんだ! (スラムダンク – 赤木キャプテンから桜木花道へ)

第3回:自社の現状把握(働く環境)
孫氏が残した格言に「彼を知り己を知れば百戦殆からず」という言葉があります。「己を知る」、つまり、自社の現状をしっかり把握することが大事ということです。第3回の記事では、オフィス環境や人事制度、福利厚生について、どんな観点で現状チェックをすべきかを書きました。

第4回:自社の現状把握(働く社員)
「働く環境」の次は「働く社員」の把握です。障害者雇用に初めて関わる健常者にとって、当事者である社員と向き合うことは「未知の経験」になります。慣れるまでは緊張の連続です。社員の現状を把握する手段として「1 on 1 面談」と「日報」の2つを紹介しました。

第5回:働く社員が抱える課題抽出
ゴールを決めて、基礎知識を身に着け、現状が把握できたら、いよいよ「課題抽出」です。もし課題がなければ何もする必要はありませんが、そんなはずはありません。もし「課題がない」と感じているのであれば「抽出方法」が間違っています。この記事では「課題抽出の観点と分類方法」を紹介しました。

第6回:本社及びグループ子会社の現状把握
第5回で抽出した課題を元に「さぁ改善」といきたいところですが、その前に「特例子会社に仕事を発注してくれる本社及びグループ子会社の現状把握」を行います。障害者雇用がうまくいかない理由の大部分はこのステップが抜け落ちているからではないでしょうか? 「営利企業」として何をやるべきか、わかりやすく書きました。

第7回:本社及びグループ子会社の課題抽出
「現状把握」の次はお決まりの「課題抽出」です。言うまでもなく、このプロセスはビジネスの基本です。障害者雇用においては、ここでの「課題抽出の基準」が見い出せず多くの企業が頭を抱えます。この記事では「『課題解決』とは『コスト削減』である」と定義づけ、具体的な抽出方法について紹介しています。

さいごに
冒頭でお話した通り、第8、9回で記事ににする内容は、外部の講演やインタビューでお話した内容が多く含まれます。言い換えれば、第1〜7回までの内容はあまり話したことはありません。1人でも多くの方の参考になれば幸いです。ここまでの過程を踏まえて、いよいよ以下を進めていくことになります。
- 特例子会社の改善(合理的配慮の強化、社内制度の充実、採用、人材育成など)
- 改善された特例子会社のプロモーション(業務の受注拡大)(業務の受注拡大)