特例子会社の社長奮闘記(6)
はじめに
第1〜5回で自社の状況は把握できました。「次は改善!」といきたいところですが、ここで改善策の検討に入ってしまうと自己満足で終わってしまう可能性があります。特例子会社とはいえ「営利企業」である以上、仕事を発注してくださる顧客の目線は重要です。
第6回の本記事では「特例子会社に仕事を発注してくれる本社及びグループ子会社の現状把握」について書きたいと思います。
- 経営目標の設定(定量目標や企業ビジョン)
- 障害者雇用の基礎知識や他社の先行事例を把握
- 特例子会社についての現状把握(オフィス環境や人事制度、福利厚生等)
- 特例子会社で働く社員の現状把握
- 特例子会社で働く社員の課題抽出
- 特例子会社に仕事を発注してくれる本社及びグループ子会社の現状把握
- 特例子会社に仕事を発注してくれる本社及びグループ子会社の課題抽出
- 特例子会社の改善(合理的配慮の強化、社内制度の充実、採用、人材育成など)
- 改善された特例子会社のプロモーション(業務の受注拡大)
このシリーズを初めてみるという方は以下の記事を先にご覧いただくことをオススメします!

過去記事の一覧はこちらから。

社内にどんな部署があるか把握する
特例子会社の仕事の大部分は、グループ本社・子会社が持っている仕事から切り出されます。そのため、本社・子会社にどんな部署があって、その部署の責任者は誰で、担当役員は誰かということを把握しなくてはなりません。
一見、骨が折れる作業に思えますが、多くの企業で障害者雇用を担っているのは人事部門のはずです。人事であれば、社内組織の把握は朝飯前。まずは本社・子会社の最新の組織ツリーを作成してみましょう!
各部署でどんな仕事をしているか把握する
組織ツリーを作成したあとは、実際に各部署でどんな業務をしているかを把握します。ここで洗い出された業務から、特例子会社に切り出すものを見つけることになるため、やみくもに洗い出すわけではありません。「社外への金銭の支払いが発生している業務」というのが条件です。具体的には以下の2つです。
- 外注しいてる業務
- 業務委託・派遣社員、アルバイトなどが担っている業務
実はこれも、事業部門(現場)に直接ヒアリングしなくても、コーポレート・管理部門だけである程度は把握することができるはずです。社外への支払いについては、基本的には経理ですべて把握しているし、業務委託、派遣社員・アルバイトなどは人事でも把握できるはずです。
社外への支払いが発生している業務 | |||||
業務委託 | 派遣・アルバイト | 外部発注 | |||
1 | 事業部門A | 山田太郎 | ◯◯に関する業務 | ◯◯に関する業務 | ◯◯に関する業務 |
2 | 事業部門B | 山田花子 | ◯◯に関する業務 | ◯◯に関する業務 | ◯◯に関する業務 |
上記のような表が完成すればOKです。このリストから実際に切り出す業務を見つけることになります。
さいごに
一見すると、本記事の内容は「障害者雇用」には関係ないように思えます。ただ、多くの会社がぶつかる「障害者にやってもらう仕事がない」という壁を乗り越えるために避けては通れないステップです。企業における障害者雇用は「福祉」ではなく「営利活動」です。持続可能な障害者雇用を実現するためには、「営業」や「マーケティング」といった知識も持っておく必要があると思っています。(次の記事を見る)