新型コロナウィルスの感染拡大と障害者雇用環境への影響
はじめに
今年の漢字は「密」。本記事では、新型コロナウィルスの感染拡大による障害者雇用環境への影響を前向きに考えてみました。
テレワーク先駆者百選に選出されました
新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、私が代表を務めている特例子会社グリービジネスオペレーションズ(以下、GBO)でも働き方の転換を余儀なくされました。そして、現場の管理スタッフの試行錯誤と、社員たちの努力もあり「テレワーク先駆者百選」にも選出いただきました。

働き方の選択肢をもっと増やすべき
障害者はそのハンディキャップに応じた配慮が必要なわけですが、健常者であっても、重度の花粉症の人は春先の外出はストレスですし、育児・介護を伴う場合は自宅でないと仕事ができない人もいます。もちろん、業種によっては設備の整った工場やオフィスでの作業が必要な場合もあるでしょう。
私がこ「コロナ禍」であらためて感じたことは、個人が能力を発揮できる環境は十人十色であることです。極論ですが、100人全員が能力を最大限に発揮しようと思えば、100通りの「働き方」が必要なんです。
特に働く「場所」と「時間」の選択肢は増やすべきです。一方、周囲を見渡せば、見えない同調圧力によって「家で仕事をするやつは楽をしてる」と思われたり「時短の人は肩身が狭い」といったことが起こっています。そもそも日本の会社の多くは「働き方の選択肢を増やす」という検討すらしてこなかった。そんな状態では障害者の雇用が進まないのは当然です。
テレワーク環境が実現する自然な合理的配慮
GBOでは、精神・発達障害者を雇用し戦力化するために、2012年から様々な仕組みづくりを進めてきました。もちろんそれは無償で実現できたわけではなく、一定の投資が発生しています。多くの企業にとって、障害者が働きやすい環境をつくるのに必要なこの「投資」が障壁になっている場合もあるでしょう。
私は、今回の新型コロナウィルスの感染拡大を一つの契機にして、働き方の選択肢が広がると確信しています。時差出勤やテレワークなど、いままでにない働き方を否が応でも許容せざるを得なくなったからです。国からテレワーク設備導入にかかる費用の支援(働き方改革推進支援助成金)もありました。
前述した通り、GBOのようなオフィス環境をつくるには一定の投資が必要です。ただそれは「会社に集合して仕事をする」という前提があるからこそであって、自宅でも仕事ができるのであれば、障害者にとってはそれが有益な「合理的配慮」になることが往々にしてあります。
これまであった「障害者雇用のためだけの投資は優先度があがりにくい」といった課題も解決されるんじゃないでしょうか。GBOのように十分に配慮されたオフィス環境で働く社員でも、在宅環境のほうが仕事がしやすい(能力をより発揮できる)という声が過半を占めます。
さいごに
人生100年、少子高齢化という課題を抱える日本社会において、誰もが同じ働き方をしていては生産性はあがりません。発達障害という多様な個性に配慮するために、将来的にはテレワークと出社を自由に選択できるような働き方を実現したいと思っています。
これからも、対面コミュニケーションをの価値がなくなるわけではないですが、そこに固執はしてません。対面でしか生み出せなかった価値を多様な働き方の中でどうでフォローしていくのか、希少性の上がった対面の価値を臨機応変に活用して組織の一体感を高めていく、そんな事をこれから考えていきたいと思っています!
